外でも探究~干潟生物を観察してみた~
こんにちは!いでっちこと、井手です。
今年の夏もあっという間に過ぎ、いつの間にか風が涼しく感じられるようになってきましたね…
はたまた、久しぶりの活動報告ブログになってしまいました汗
今回は夏の野外活動についてです!
「海辺の生き物を直に触れる機会をつくりたい…!」
BOKENに携わるようになってから、実は常々思っていました。
普段なかなか触れる機会がないからこそ、探究してみたい!
が!!!場所がない!!!
場所があっても活動許可がでない!!涙
などなど、なかなか条件が合わず実現できずにいました。
そんなこんなが数年続いていましたが、なんと今回は…
「干潟での生き物探究」
が実現しました~~~~!!!
わ~~~ッ!!!(*’▽’)ノシ
井手自身が海の生き物に興味があったのはもちろでんすが、
海はなかなか普段の生活では触れられない環境、かつ面白いヒミツがたくさんつまっているので、ぜひとも子供達にその面白さを感じてほしかったんです…!
今回の会場は東京都内ではありますが、既に全国的に見られなくなった貴重な在来種も生息しているとのこと!
さらには生物に詳しい方から、干潟に住む生き物についてレクチャーしていただけるとのこと!!!
こ…これはすごい!!!!
子供達も生き物大好きなこがたくさんいることもあり、たくさんの子が参加してくれました^^
中には生き物図鑑を新調するほどの気合の入れよう!
スタッフも生き物好きなメンバーで、当日までワクワクが止まりませんでした!!!
(実は私もポケット図鑑を買ったことはここだけの話。笑)
ポケモンラッピングのモノレールに大興奮!!
今回は、モノレールに乗車しての移動!
モノレール初体験の子もいたので、ホームに上がった瞬間から子供達の目は既にきらっきら(´▽`)
「線路がいつもと違う~~!!」
「モノレールって揺れる?」
など、興奮が止まりません!
さらに!
なんと偶然にも、ポケモンラッピングバージョンの車両がやってきたではありませんか!!!
「ポ、ポケモンだ~!!!( ゚Д゚)!!!」
「あ~○○がいる! あ!!!○○もいる!!!!」
(ポケモンが151匹だったころの私には知らないポケモンばかり…??)
「すげ~~~~~~っ!!!(=゚△゚)」
子供達のテンションはメーター振り切れんばかりに高まっていきます!!
いい感じにエンジンかかってきてるね!
スタッフも一安心。笑
到着!でも、まずは腹ごしらえ★
ポケモンモノレールの感動と興奮の余韻に浸りつつ、まずは地域ボランティアの方との交流と昼食からスタート!
ただの観察ではなく、地域の方との交流タイムも今回リクエストさせていただきました。
海や山のゴミがどれだけ多いか
ゴミがあるとどんな弊害があるか
など、実際に日々現場で環境を目にされているからこその詳しいお話を伺うことができました。
子供達も真剣そのもの…!
「ゴミは一回でどれくらいの量になるんですか?」
「自分たちで気を付けないといけない事ってなにかありますか?」
積極的に質問しているではありませんか!
ゴミは多い時でゴミ袋10袋にもなるとのこと…!
ポイ捨てに加え、海から流れ着くゴミの量もとても多いそうです。
「自然を守ってあげすぎてもいけないし、ほったらかしすぎてもいけない難しさ」
という言葉がとても印象深く残っています。
確かに、人間の出すゴミだからこそ責任を持って清掃しないといけませんが、過剰な介入はかえって生き物にとって適していた環境を壊してしまう…
難しいですが、心得ていないといけないことだと痛感しました。
ボランティアの方々も子供達の質問に真剣に答えてくださり、とても素敵な交流会になりました^^
さぁ、いよいよランチタイム!
お腹が減っていてはパワーが沸いてきませんからね^^
差し入れでいただいたゆでたての枝豆もいただき、(これがとっっっても美味しかった!!!)あっという間にみんなのお弁当箱は空っぽになっていっていました笑
いよいよ干潟へ!!!
お昼休憩の野鳥観察や虫探しを終え、いよいよ待ちに待った干潟での生き物観察へ!!!!
しっかりと帽子をかぶり、水筒にたっぷりお水をいれて…準備OK!!!
干潟ではただ生き物を観察するのではなく、生き物の邪魔にならないように細心の注意が必要です。
・石は裏返したり、移動させたら必ず元に戻す
・落ちているものや生き物は決して持ち帰らない(石でもだめ)
この2点は繰り返し伝えていただきました。
石の裏には卵が産みつけられていたり、石の下にできた水たまりに生きている生物がいるので、裏返してしまうと干上がって死んでしまうのです。
「なるほど…( ..)φメモメモ」
子供達もかなり納得しながら、心得ている様子。
「石は何で持ち帰っちゃいけないの~?」
お!その質問、待ってました!!
「人間にとっては何気ない石一つが、生き物にとっては貴重な産卵場所や生息場所になっている可能性があるんだよ」
「なるほど~っ!( ゚Д゚)」
干潟は普段人間が生活していない領域であって、そこに人間が入っていく。
その人間が環境を壊してしまうことはあってはいけないことですよね。
「生き物に観察をさせてもらう」
といったニュアンスがピッタリのような印象をうけました。
観察するにはその地域の生き物を守る責任も伴うということをスタッフも改めて学んだのでした。
すばしっこいカニ VS 脅威のねばりを見せる小学生
注意点や満潮と干潮での違いといったお話しを聞いたあとは、
いよいよ生き物観察スタート!!!
干潟の岩場にはよ~~~く見ると、カニがたくさん隠れているんです!!
「カニだ~~~っ!!!!!!( *゚Д゚)」
カニも驚くほどの大声が干潟に響き渡ります笑
小さなバケツにカニを一匹でも入れたい一心で、カニと小学生の闘いが始まりました。
岩をどけてもすぐに逃げるカニ。
どんな隙間でも指をぐいぐい入れてくる小学生
どちらも必死です。
軍手を挟まれたことに驚き、思わず手を離してしまったり(カニの勝ち)
協力戦で追い込み、みごとバケツに移動させたり(小学生の勝ち)
どちらもいい勝負。
そんな中でも
「あ、岩返してあげないと」
「俺が岩戻しておくから、その間にゲットしてくれ!」
みんなきちんと干潟のルールを守って観察を続けました^^
スタッフも童心にかえって、ものすごく楽しんだのは言うまでもありません笑
しかし、私ははしゃぎすぎて岩場で転び、足を負傷しました…
(子供は誰もケガしていないのに…汗)
「今日の目標は『強くなる』」
BOKENのイベントには、様々な目標を持って参加してくれます。
例えば今回は…
・生き物が好きだから、もっと詳しくなる
・海が好き
・夏休みの自由研究にする!
などなど、子どもによっていろいろです。
探究するテーマは同じでも興味関心は人それぞれ。
だからこそ、様々な発見に触れることができるので、講師もとても刺激があります!
そんな中から、ある一年生のエピソードをご紹介。
「僕、生き物触るの得意じゃないけど、今日は絶対にカニ捕まえるって決めたんだ…!」
「だって、生き物が好きになれるかもしれないし、強くなれる気がするから!!!!」
ある一年生の子が朝の集合時に決意を教えてくれていました。
そんな彼の挑戦を見てみると…
なかなか捕まえられずにいる様子。
なんとしても捕まえてほしい!でも大人が過剰にサポートするのも良くない…
そんな葛藤とともに、しばらく遠くから見守っていました。
格闘すること、20分…
「と、と、と、とれた~~~~!!僕が捕まえた~~~~!!!!!」
驚いているような、笑っているような、なんともいえない複雑な表情でカニを掲げているではありませんか!!
2㎝ほどの小さなカニでしたが、とても大きく見えました^^
スタッフも他の子も
「やった~~~~~~!!!!!」
と野鳥が飛び立ってしまうんではないかというくらいによろこびが爆発!^^
そして、子供達の成長ってすごいな~と、改ためて実感することができました。
朝の決意を知っていたので、なおさら彼の一歩がとても大きなものに感じられた気がします。
その後はというと、怖がっている子に優しくコツを教えてあげる姿が…!
「大丈夫!!僕が教えてあげるから。」
と誇らしげに言う姿が、とても可愛らしく頼もしく見えるのでした^^
生き物探究はじめましょう!
いつしか気が付けば、カニを捕まえることが主になっていました(笑)
そろそろ、生き物をじっくり見る時間にしましょうか。
今回はカニだけでなく、エビ、クラゲ、ゴカイ、貝、大量のフナ虫(これは正直キツかった…苦笑)
様々な生き物に出会いました!
今回は講師の方に
・海に近い干潟と、海から離れた干潟での違い
・カニのオスとメスの違い
について、クイズも交えながら実際に自分たちで捕まえたカニを見ながら観察。
素人目にはどれも一緒に見えていたのですが、見分け方や形の違いを伺ってから見てみると…
柄も形もみんな違う!!
( ゚Д゚)え~~~!
住んでいる場所によってカニの種類が違う!!!
( ゚Д゚)ひょ~~~~!!!
とにかく驚きの連続でした!
カニを手で持って隅々まで観察・見比べるので、子供達も様々なことに気が付くことができます。
その姿はまるで生物博士!
新たな発見がないか、みんな目を凝らしてじっくり観察していました^^
楽しい時間はあっという間
1時間以上の観察会を終え、いよいよ生き物たちをもとの場所に戻さなくてはならない時間がやってきました…
最初に約束した通り、捕まえた場所にきちんと返してあげます。
ちょっと寂しい瞬間です…
「バイバイ!鳥に食べられちゃだめだよ!」
「また会おうね!!」
とても名残惜しそうに、優しく声をかけながら返す子供達。
そんな姿にスタッフ一同、ホロリ…(涙)
短い時間ではありましたが、生き物についての探究だけでなく「生き物とその住む場所を大切にする」ということを強く心に刻んでいるようでした。
「体験すること」の大切さ
今回、BOKENで始めての海辺をテーマにした活動でしたが、とにかくたくさんの発見がありスタッフも子供達もとても楽しむことができました。
「わ!これ不思議!!」
「これなんだろう?」
体験は、こういったワクワク感や「もっと知りたい!」という気持ちをとても強することを改めて実感しました。
インターネットが普及している昨今、知りたいことはすぐに何でも調べられる世の中ですが、
その生き物がどれくらいの速さで動くのか
どんなにおいがするのか
触ったときにどんな感触なのか
こういったことは文章や動画でしることはできても、インターネットでは実感はできません。
実際に体験するからこそ、次の「なんで?」や「もっと知りたい!」という気持ちが生まれやすくなるのではないでしょうか。
インターネットの便利さと、体験しないと感じられない気づきや知識、このバランスは上手にしていかないといけませんね。
BOKENでも引き続き「本物体験」も大切にしていきたいと思います。
少々長くなってしまいましたが、それくらいに楽しかったという気持ちが通じていたら幸いです。笑
次回はどんな野外活動にしようか、考えるだけでワクワクしています!!!
ちなみに、干潟は季節によって面白さが異なるそうなのでレギュラーイベントにするべく準備を進めています^^
次回の開催はBOKENホームページでもお知らせしようと思っていますので、興味ある方はぜひ次回ご参加ください!